いつだったか、ドコモショップの人に「ドコモ光おすすめですよ」って言われて、「ISP好きに選びたいから…」って渋ったら「単独プランっていうISP無しのがあるんです」と返されて逃げられなくなってから、しばらくは土管としてのドコモ光を使い続けてきました。
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その間、ISPはIIJmio FiberAccess/NFを使っていたり、固定IPv4でIPv4 over IPv6 (IPIP)がしたくてインターリンクのZOOT NATIVEに引っ越したりとうわべを変えたりしていました。
先日ふと、そういえばドコモ光って実はそんなにフレッツ光単独で契約するのとコスト変わらないのでは?と思って調べてみたところ、ドコモ光のマンションプランよりも、フレッツ光単独の方がわずかに安い*1のに気付き、ドコモ光を辞めてもいいのでは…?と思っていたところ、enひかりが今のネット環境をある程度維持しつつコストを下げられると気付いたのでした。
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これまでは、ドコモ光の単独タイプが4,180円、ZOOT NATIVEの固定IPv4オプション付きが2,200円で毎月6,380円です。これが4,488円になるので結構大きな削減になります。ドコモ光のISPセットであるうちのタイプAの値段に88円を足せば、固定IPv4アドレスがもらえる上、IPIP接続が手元でできるためDS-LiteやMAP-Eなどの「誰と同じIPアドレスを共有してるかわからない」であるとか「ポート数が足りなくて」とかを気にしなくて良いと思うと、結構安いのではないでしょうか。
ドコモ光はペア回線としているドコモ回線に対して割引をおこなう「ドコモ光セット割」があります。自分も現在irumo契約してペア回線にしているためその恩恵を受けています。ドコモ光から抜けたらその分割引が利かなくなるのでは?と思うところですが、実家とファミリー割引グループになっていて、そのグループ内にドコモ光があるので、セット割対象になって割引が継続されます。
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ということは、自分がドコモ光を辞めても、実家がドコモ光を継続し続けていてくれる限り安泰となるはず。と思って抜けることを決意しました。
光コラボレーション同士の変更は「事業者変更」と言います。ドコモ光の場合は、メールフォームへ必要事項を記載した上で事業者変更承諾番号がメールで送られてくるのを待ちます。
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自分の場合、2022年7月以前の契約かつプラン変更をおこなわなかったため、切り替えが終わった後は事務手数料3,300円がかかる予定です。
事業者変更承諾番号が届いたら、enひかりの申込みフォームに記載し、手続きをします。
IPv4 over IPv6がしたい条件を満たすには、ここで「固定IP」と、「enひかりv6プラス」あるいは「enひかりXpass」のオプションを追加しておきます。「enひかりtransix」はIPIP非対応みたいです。v6かXpassかは、IPIPする分には何を選んでもあまり変わりがないので*2好きなのを選べばよいかと思います。
自分は「enひかりXpass」を選びました。v6プラスと違い結構なマイナー(失礼)であること、集合住宅でガッチガチに全戸インターネットを組まれたところでないとお目にかかれないアルテリア*3に乗り込めるとかちょっとワクワクしませんか。という適当な理由です。
申し込んだ後、最短翌日くらいに電話がきます。自分の場合は事業者変更で、かつ品目変更もなかったので無派遣工事でした。一方でIPoEの接続先が変更になるため一時的に通信ができない期間ができてしまうのを防ぐために、安いPPPoEを提供するbb.excite*4を契約して繋ぎにしておこうと思い、コールセンターのお姉さんにその辺問題ないか確認したところ、ノータイムで問題ない旨の回答がきました。コールセンターのお姉さんがその辺をすぐ回答できる知識を持ってるとは思ってもおらず*5「この会社…すげえ…」と感じた瞬間でした。また、enひかりは契約者向けに電気の小売もやっていて、その案内もありましたが、積極的な勧誘ではなく「興味あれば」程度だったあたりも好印象でした。
事業者変更の手数料は2,200円、また固定IPv4アドレスの払い出しに手数料が2,200円なので、ここで4,400円がかかります。
工事日も決まり、インターリンク側への解約の申し出はオンラインのみでできました。ZOOT NATIVEの場合、解約が実際におこなわれるのは解約日翌日の午前なので、別のIPoE接続へ切り替える日と同日にしておくと新しい方は開通できず、前日だと午後以降の開通になるため、つなぎISPを契約してることを利用して開通日前々日の解約にしました。
そのおかげか、開通日当日は午前中に切り替えがおこなわれたようで、午前中には新しい固定IPアドレスが払い出された旨のメールが届いていました。ちなみにその間、PPPoEセッションは維持されたまま(何度か再接続を試したので、いいタイミングで切り替わったかもしれません?)だったので、全然切り替わったことに気付きませんでした。
あとは、ZOOT NATIVEで使っていた古いtransixの設定を削除し、新しくXpass用の設定に書き換えてあげるだけです。
家にはRTX1210があり、ひかり電話は未契約なためRAプロキシでの接続です。なのでconfigのうち、Luaスクリプトの部分と、トンネル接続先アドレス、NATディスクリプターアドレス(払い出された固定IPv4アドレス)あたりを書き換えればOKです。
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新規で接続する場合は、Web GUIではIPIP接続までうまくできないかもしれないので、途中までWeb GUIで、あとはconfigを直接いじった方が楽かも。
(YAMAHAルーターでなくても、エレコムのルーターが固定IPv4によるIPIP接続に対応しているものがあるので、こだわりがなければそれを選ぶというのも手かもしれません。)
configをルーターに流し込み、再起動をおこなったところで接続が確立。ルーティングもbb.exciteからXpassに切り替えて、無事完了です。IPoE接続のない期間を1日弱作るのが功を奏したような気がします。
PPPoEとIPoEを両方提供するようなISPでなければPPPoEセッションに余裕があると思うので、もしIPoE同士の切り替えをおこなう場合は参考にしてみてください。
回線切り替えが済んだ直後の儀式的なSpeedtest。回線名が「Arteria」なのがイカしてるゥ
お気づきかもしれませんが、enひかりは当月内の開通に対して日割り計算をしません。ではなぜ月末に開通させたかというと、ドコモ光の定期更新が11月で終わるため、12月以降の解約だと違約金8,800円が掛かるからです…。
というわけで、変更にかかった費用をまとめると
項目 | 費用 |
---|---|
事業者変更事務手数料(ドコモ光) | 3,300 |
転用事務手数料(enひかり) | 2,200 |
固定IP払い出し手数料(enひかり) | 2,200 |
11月分利用料(enひかり) | 4,488 |
合計 | 12,188 |
となりそうです。光コラボレーションの切り替えってまあまあお金掛かりますね…。
とはいえ、半年以上維持していればペイできるって考えると変えてよかったかもしれません。
将来的には10Gへの切り替えも検討しようと思っています。それまではXpassの回線品質について見極めていきたいと思います。